じゅじゅステ(8/9 昼の部)感想

じゅじゅステ見てきました。ツイッターで流れてくる評判が芳しくないのでヒヤヒヤしてましたが、私は面白かったです。
自分は若手俳優舞台とか2.5次元舞台はあまりご縁がなく、もののふシリーズとかメサイアをちょろっと見たことがあるぐらい。テニライは一度だけ見たことありますが、テニミュは未履修です。
 界隈の若手役者さんについてもそれほど詳しくないですが、特撮とかハイローに出てる人ならわかります。
 自分は人の顔を覚えるのがリアルでもめちゃくちゃ苦手なんですが、じゅじゅステは割とわかる役者さんが多いし、そもそもキャラクターで把握できてるからそこで認識できるからだれがだれやらでごっちゃになることもなかったです。

 で。
 ミュージカルという作品があまり得意ではなく、なんでいきなり歌いだすのかがわからないというタモリの言うことに全面賛同してしまう人ですが、「あーなんかそういう音楽劇なんだなー」ぐらいの認識で見ていて大丈夫でした。
 確かに歌はうまい人とそうでもない人がいました。あと、楽曲のジャンルというかキャラにあってるあってないとか、演者さんとの向き不向きとか、そういうのがあるんだなあとは思いました。
 あと、歌の部分が原作のセリフになっていてそれが聞き取れないとなかなかしんどいというか、原作知らない演者さんのファンだから見に来たという人だと何が何やらになるのかもしれません。
 歌は「歌」として聞いて、歌詞のストーリー含めた内容を把握しようとすると理解が及ばないかもなあとは思いました。
 全体的に原作の「ダイジェスト」って感じで原作見ていること前提で話が進んでいきます。
 そこで演者さんの原作再現度とか、歌とか踊りとか、アクションとか、何か自分の好きなものを見つけられた人だと決して「虚無」とは思わないと思います。
 自分は伊地知さんが推しキャラなのですが、びっくりするほど原作再現度が高くて、ルックス、声の上ずり方、びくびくした感じ、そう言ったものが解釈一致って感じで、とてもよかったと思いました。しかも、アンコールの時のお辞儀の仕方とかたたずまいまで完璧と言ってよかったです。最後にみんなで帳をおろすところのいじられ方まで伊地知さんでした。できれば歌も聞きたかったのでなかったのは残念でした。
 りょんくんの五条悟はとにかくカッコ良かったです。スタイルとか、醸し出す人外ぽさとか。歌もうまかった。歌聞くのはオーズのデュエット以来かと思うとアレですが(笑)。一番好きだったのは、七海の脳内イメージのキャッキャしてる五条悟を再現してるシーンです。
七海さんは、「♪枕もとの髪の毛が~、総菜パンが~」の「え?そこを歌にするの?」ってところが歌で表現されていました。しかもムード歌謡風。それか一曲だけシングルカットして発売されるとするなら、私はこの歌がいいです。覚えて日常的に口ずさみたいです。
虎杖のナナミン呼ばわりのあとの「ササミン」「たまごのシロミン」呼ばわりされて「誰がタンパク質ですか」がいかにもこの手の舞台でさしはさまれる小ギャグって感じでした。
謎の寸劇は好みがわかれるところだと思います。五条セレクトの映画の擬人化(?)とか。まあでも「ヤクザの恋愛もの」で笑ってしまった自分はとやかくいいません。でも、なんでそんなに吉野順平とその母親にウケてるのかはわからなかったですが。
夏油と真人のブラジル体操は面白かったです。可愛かったし。でも、陀艮のハリボテはそこで予算ケチらないで!と思いました。着ぐるみにしたら可愛かっただろうに…。(ゴン太くんみたいで)
真人は順平君とのからみがいちいちおねショタっぽかったです。原作ではそこまで思わなかったのに。なんていうか、少年を惑わすお姉さんとしての雰囲気がすごかった。真人は性別ないのでおねえさんで間違いないです。
夏油(ていうか偽夏油)は「ドルチェの特撮の悪役キャラ」っぽさに満ち溢れていました。でも、歌は何を表現している歌なのかが文脈ではよくわかりませんでした。
野薔薇ちゃんは原作よりもアグレッシブでした。歌は都会にあこがれる現代の女の子の部分を強調された歌だったのかもしれません。
伏黒は原作よりもツッコミ担当キャラっぽい立ち位置でした。なのにヒートアップするとダンサー引き連れて踊りだす謎(?)。ジャージ姿が可愛かったです。
虎杖は彼の葛藤とかを舞台として表現しようとすると、どうしてもセリフで全部表現するしかないのかなあと思いました。主人公なので一番、内面の物語も語られるパートが多いわけですし。
二年生は、京都交流編は含まれないのなら無理して出さずにその尺をほかに使ってほしいという気はしましたが、パンダと踊る棘ちゃんは可愛かったです。
夜蛾学長はトランポリンの人でした。面談のシーンがひたすらトランポリン。そして歌う。
硝子さんはパンプスの足首がとても綺麗でした。「伊地知をあまりいじめるな」「もっと言って」のシーンがなかったことが残念です。
 全体的に、舞台ゆえのチープな表現が「?」みたいなところはありましたし、「なぜ歌う?」みたいなパートも。戦闘シーンのアクションは見ていて楽しかったです。特に七海と真人の戦闘とか好きでした。
舞台だから許せる表現としては五条と伊地知の電車ごっこみたいな移動シーンです。あれはめちゃくちゃ可愛かったので、チープな車の表現がありがとうって気持ちでした。
伊地知さんはとにかくかわいかったです。モルカーみたいにどきどきびくびくしてる感じがたまりませんでした。それはともかく、ええ大人がスーツ姿で街中で虫取り網振り回してたら、妖蠅がみえなくても周りは逃げるような気がします。

そんなわけで、私はとても楽しめました。不満がないわけではないですが、面白かったです。見に行けてよかったです。